どうもこんにちは! Terryです!
この前知人から「油が飛んだ床を油用洗剤で拭きとったら、ワックスのツヤが無くなった…」という話を聞きました。
油用洗剤(アルカリ性洗剤)で床を拭いたらワックスがはがれやすくなった…という話も聞きます。
なぜこのような症状がでるのか、ワックスの皮膜を作る仕組みを交えて綴っていきます。
ワックスの秘密 金属架橋
僕ら掃除屋が床に塗布する樹脂ワックスや、ホームセンターに売られている床用ワックスは、成分の中に金属塩(亜鉛やジルコニウムなど)が入っています。(最近は金属塩が入っていない商品も存在するようですが…)
これらのワックスを床に塗布すると、ワックス内の水分が蒸発した後に樹脂と金属が結合分子を作ります。
これを”金属架橋”と言うんです。
この”金属架橋”によって強い被膜を作り、汚染防止や耐水の効果を生み出します。
アルカリ性洗剤は金属架橋を壊す!
”金属架橋”による強い被膜も、アンモニアなどのアルカリ性溶液などに触れると合成樹脂から金属が離れてしまい、樹脂はアルカリ性液の中に溶解していきます。
つまりは、”金属架橋”を壊すことを意味します。
ん!? アルカリ性溶液??
実は、油用洗剤の多くはアルカリ性を示していまして、理論的には似たようなものだと思っていいです。
つまりアルカリ性を示す油用洗剤はワックスの”金属架橋”を壊す作用があるので、油用洗剤を使ってワックスが塗られた床を拭いてしまうと、拭いた部分のワックスを溶かしたりツヤが無くなる原因になります。
この”金属架橋”をあえて壊す作業が、”剥離”と呼ばれるワックスをはがす作業になります。
最後に…
掃除を本業とする僕ですが、ワックスが塗られた床のお手入れ方法はそんなにないのではないかと思っています。
普段は掃除機をかけてドライの紙モップがメインで。
濡れたタオルで水拭きするのは、しょっちゅうではなくたまにがいいのですが、水滴が出ないくらい本当にカチカチに固しぼりしたタオルを使ってください。
木製のフローリングは水分が苦手な上に、最近の商品は水分放置が厳禁なモノもあります…
食べ物などの汚れにはですね、、、中性の台所用洗剤2~3mlを1Lの水で希釈した水溶液にタオルをつけ、固しぼりして拭く…くらいしかできないのではないかと思います…
ワックスを塗布したからには、段々ワックス被膜が劣化していき、いつかはワックスをはがす作業が必要になってきます。
掃除屋でもあまりすすんでやりたくない、ワックスをはがす作業ですが、この作業をなるべく遅らせるように…なるべくしないでいいように(笑)、日ごろのお手入れに気をつけるのがいいのではないかと思います。
お掃除の参考にはなりましたでしょうか…
どうもありがとうございました!!