どうもこんにちは! Terryです!
最近週刊誌で、ローコスト住宅を売りにしている会社の実態が表沙汰になりましたね…
ローコスト住宅を買ってはいけないなどと言うつもりはありません。
たまにですが僕自身、施主に引き渡す前の美装を施工させてもらうのですが、ローコスト住宅やローコストマンションを実際に見て思ったことや他の現場で会った職人さんから聞いた声なんかを綴ってみようと思います。
建てる側も、なぜローコストに抑えられるのか考えないといけない…
何を買うにしろ、品質が良くて価格が安ければ最高ですよね♪
ネームバリューばかり一人歩きして、品質に見合わない価格で販売されているものも、世の中には存在しますが…
生きているうちにした一番高価な買い物はなにか…との質問の答えに、”家”と答える人も多いのではないでしょうか。
「家を買って一人前」なんて言われた時代もありましたが、なかなか昨今のサラリーマンのフトコロ事情を考えると、家を買うということは難しいのではないかと思います。
高価な買い物の代表格とされる家を低価格で提供する…初めてCMで聞いたときは「ウソでしょ?」と思ったものですが、時代の後押しもありましてローコスト住宅の躍進がありますね。
ただ、「安くして♫」「あいよ!」とはいかないのが世の常でして…
ローコスト住宅の取得を考える人は、なぜ安くなるのかを考えないといけません。
企業努力で建材を大量に仕入れることで単価を安くして…だけではそんなに価格を抑えれるはずはありませんよ…
無駄な人件費を削減する代わりに一人単位の仕事量を増やし…
下請けの施工会社には金額的にも工期的にも無理難題を…
結果これらの切り詰められた成れの果てが…あの週刊誌の記事だったのではないかと思います。
金額に見合わない高い質を求められても困る…というのが、ローコスト住宅を扱っている業者の本音なのではないでしょうか…
実際に見たローコスト住宅とローコストマンションの現場の実情
僕自身は、施主に引き渡す前のローコストマンションの美装を何度か施工しておりますし、知人の応援という形でローコスト住宅の美装のお手伝いにも行ったことがあります。
早い話が、建築作業で出た現場をきれいに掃除して施主に渡せる状態に持っていくわけです。
美装前のローコストの建築現場の状態を、普通の住宅やマンションの現場と比べますと、”どの仕事もやんちゃだな…”というのが僕の感想です。
実際目の当たりにしたことを少しだけ書いていきましょうかね。
・エアコンの室外機に、えんぴつで書かれた電気の計算式の跡がある…
・壁紙を貼る前の石膏ボードに落書き…
・新築なのにガラスサッシの枠が曲がっている…
・外壁のサイディングに計算式の落書き…
・マンションなのに階によってキッチンの流しの位置が大きく違う…
・新品のキッチン流しに凹み跡…
・僕が掃除を終わらせた直後、電気屋が壁に穴を空けて工事を始める…
・床、ガラス…いたるところにクロスの糊…
・貼られた床にははみ出たボンド…
…etc
安い施工代と切り詰められた材料費… その答えがこの仕上がりなんでしょうね…
生でみた一番の衝撃は、真面目な仕事で有名だった大工がローコスト住宅の現場で、床の間の床なりが直らないという理由で数十センチあるビスを何本も打ち込んでいる姿を見てしまったことでしょうか…
ちなみにこの会社がたてたローコスト住宅は、美装(お掃除です)をしたあとに、キズや不具合を直すために打ち込んだビスの跡などを補修屋さんが直しにきていましたね…
補修屋さんが入らないと、施主に引き渡せないほどの仕上がりなんだとか…
理解した上で購入を…
一度、ローコスト住宅を手掛けている大工さんに質問をしたことがあります。
「この施工代でこのスピードで仕上げる…。実際何年くらい(あなたが建てたローコスト住宅は)
持つと思いますか?」
ぶっちゃけ家の寿命を聞いたわけです。
大工さんの答えは、「20年も持たないだろう…」という衝撃的なものでした…
すべてのローコスト住宅がこの寿命だというわけではないですが、手掛けた大工はわかっているということですね…
ただですね、僕としては10年~15年住めればいいや!と割り切れるのであるならば、こういう家を選ぶのもアリだと思うんです。
建物自体にもその時代の流行というのもありますしね。
もしかしたら建物の寿命は長くないかもしれないけれど、短い周期で家を建て替えていく気があるのであるならば、ローコスト住宅を購入するのも一つの手なのかなぁというのが、僕の感想です。
まぁ、住宅ローンはまた別の話になっちゃうんですけどね…
ローコスト住宅の購入を考える際は、メリットとデメリットをよく把握することが大切ですよ!!